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三田図書館・情報学会誌論文(論文ID LIS003121)

著者
Sealoff, Georgia
和文タイトル
Anyone Can Make a Library Materials Center: It’s What Happens There That Counts.(学校図書館は資料センターたりうるや:その推移の様相)
英文タイトル
Anyone Can Make a Library Materials Center It's What Happens There That Counts
掲載号・頁
No.3, p.121-126
発行日
1965-07-01
和文抄録

1960年に作られた「学校図書館活動の基準」は,1965年の今日に於ても,重要な原則を示している。にもかかわらず,アメリカに於て,資料センターとしての学校図書館が,学校教育活動の根幹であるということを充分理解している教師が,残念ながら少ないのが実情である。

同様に,1959年に示された “Images of the Future” に関しても,一般的に現場の教師は非常に消極的且つ保守的である。

また逆に,“The National Defense Education Act, 1958 (国防教育法)” 以来,外国語教育及び自然科学分野の教育が,国庫補助により重点的に強化され,教師の再教育が行なわれ,教材,教具,資料が,大巾に備えられるようになったにもかかわらず,学校図書館側では,その発展に充分応じているとはいいがたい。

シアトルの公立諸学校に於ても,プログラム学習,テレビジョン学習,Team-Teaching などが実験的に行なわれはじめたが,Team-Teaching 一つを例にとっても,それに要する膨大な資料と,周倒な準備,教師間の調整など,非常に困難な問題を,図書館をはじめ校内各部に投げかけている。

また,1957年以降,公共図書館の中・高校生利用が重大な問題となりつつある。ワシントン州に於ても,公立諸学校,ワシントン大学図書館学校,シアトル公共図書館の共同計画により,教育の新動向に対処する原則の発見に努力しつつある。州学校図書館指導主事アーラー女史を中心として,州教委,州教育長,州議会文教委員会により,1965年度の州議会に,“資料センターとしての学校図書館強化案”が上提されている。

また,1957年以来改訂された高校の社会科教育が,世界の時事問題を中心課題としているために,学校図書館及び公共図書館の両者に於て,成人レベルの up-to-date な informational な資料に対する要求が激増した。ウェスト・シアトル公立高校に於ても,購入雑誌の種類と部数が大巾に変更され,また,配架や貸出の方法も,従来の図書館の常識を破る程の改革を必要とするようになった。また,雑誌記事索引その他の索引類の利用度も急増したのは当然である。従って,図書を中心とする従来の学校図書館の蔵書構成そのものにも,根本的な変更が必要となりつつある。それに加えて,パンフレット・レコード,フィルムその他の資料が重要な位置を占めるようになり,利用指導の内容も,その面を重視する必要が生じてきた。

更に教育課程の改変に伴ない,生徒は非常に学習に忙しくなり,従来の生徒図書委員の活動も,あまり期待できない状態になりつつある。

この様な学校教育の革命的な変化に対して,学校図書館はどのように対処できるであろうか? 出版界におけるぺーパーバックの激増。図書館に於ては,図書選択より利用に至る時間を大巾に短縮しなければ,up-to-date の要望に副えないという問題点。人手の不足。資料の質的評価と,変化を続ける教科内容との調整。このような諸問題の重圧を考えるとき,機能的に集中化,中央化された資料センターの意義が,ますます重要となってくるのである。

種別
原著論文